「…陽?」 結の洋服を着替えさせていたら、港が声を掛けてきた。 「電気もつけないで何やってんの…?」 「…あ、そうだった」 窓から漏れる僅かな光に頼っていた私は、港に指摘されて初めて気がついた。 電気がつけられると、私の服も床も汚れている。 「ゆいが吐いた?」 「泣き出したと思ったら突然…」 「…。陽は手洗ってこい、服も」 「…わかった」 港に代わってもらい、洗面所へ。 汚れた服を着替え、手や腕を念入りに洗った。