「一人で寝れるよ!」
「本当?すごいねッ…、ん…」
しばらく胸の中で抱きしめていたが、そのうち苦痛が顔に現れるようになった。
夏来の重心が痛む場所に掛かっているように見える。
「それでね…っ」
「夏来、そろそろベッド降りよう。ここに座って?」
「ん、はぁい」
「よし、えらい」
ベッドの隣に椅子を寄せてやると、夏来はすぐに話を再開させた。
「んふふ、すごいね。なんでも一人で出来るんだ」
「そうだよ!」
「もうお兄さんだね、安心だ」
数日前、季蛍に会いたくて泣きじゃくったあの時。
突然消えた温もりを求めて、長時間泣いた深夜。
夏来もたくさん我慢して、たくさん涙を流してきた。
こうして会わせてあげることができて、本当に良かったと思う。


