高熱のせいなのか、またそれとは別なのか。 わからなくなるほど呼吸が苦しくなって、毛布を強く握りしめる。 「はい、お願いします」 陸くんが振り返り、すぐに元の位置に戻ってくれる。 「ゆっくり呼吸しましょう?」 背中を往復する手のひら。 息を吐く度痛む胸。 このまま気を失うのかな。