とりあえずのところ、今日は喘息の症状を緩和する点滴を入れることになった。
きっと後日蕁麻疹も含めて高島が診察をするだろう。
「なんだよ…、久しぶりだから不安か?」
点滴の針を刺そうとする高島に、季蛍さんの不安そうな目。
「さすがに失敗しないよ」
なんて笑う高島が、手際よく針を入れた。
「港くん…」
季蛍さんに呼ばれてベッドの傍に腰を下ろす。
「忙しいのに…診てくれてありがとうございます」
「いいよ、そんなの。ただ顔色悪いから俺は心配」
「大丈夫です、……たぶん」
「…はは、多分?大丈夫じゃなさそうだなぁ」
点滴で少し落ち着いたら、顔色が良くなるといいのだけど。
「しばらく休んでてね」
「…はい」