レントゲンの結果を見たところ、幸い骨折はしていなかった。
ただ、骨に負荷がかかっていたことは確か。
二箇所にヒビが入っていて、あれだけ痛むのも無理はない。
部屋に戻ると、高島が季蛍さんの背中をさすっていた。
「顔色悪いね」
思わず声が漏れるほど、顔色が青白い。
「疲労骨折はしてなかったけど、骨にヒビは入ってる」
「…本当ですか?」
高島が結果を見ながら、険しい顔をする。
「季蛍さん、ちょっと喘息我慢しすぎ」
「…はい」
「喘息の咳は薬で止めて安静にして欲しい」
「…わかりました」
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