翌朝、未だ眠る季蛍は起こさず早めに家を出た。 病院に着くと、既に高島の姿はある。 「おはよ」 「あ、おはようございます」 「ごめん、当直代わってくれたんだって?」 「いや、僕から季蛍に代われって言ったんです」 「でも声掛けてくれて助かった」 「無事に帰りました?」 「一応」 高島も察したようで、苦笑する。 「僕から話しますね」 「そうしてくれると助かる」