突如寝室から聞こえてきた泣き声に驚いて中を覗けば、枕を抱えて泣いていた。 『痛い』 声にならない声を聞き取り、とりあえず背中をさすってやる。 昼間よりも熱く感じる体。 胸元から体温計を差し込む。 「どこが痛いの」 手のひらが首に当てられた。 ぽろり、ぽろり、と涙が溢れてくる。 体温計の音が鳴り、表示を確認した。 上がっている。