「蒼先生にも連絡入れるね」



そう言って席を立とうとすると、ぎゅっと白衣が握られた。



「…イヤ」


「イヤじゃない。…喘息が酷い分薬のことも蒼先生とやり取りしなきゃいけないの」



「……」



「薬を飲まない理由も後で聞いてあげるから。
まずは薬入れて呼吸落ち着かせて」




時刻は21時を回った。




蒼先生はもう医局にいるだろうか。