「季蛍は寝室で寝てたら?」
適当に作った料理を高島と2人で食べ進める中、季蛍は2枚の毛布にくるまって側にいる。
「寝たくない…」
寒気が酷いと訴えている季蛍の熱は、徐々に上がってきた。
だけど風邪の症状もなくて、高島は『疲れ』と言う。
「横になってた方がいいって、季蛍」
高島も箸を止めて、丸まった季蛍に声を掛ける。
「ん。嫌」
その即答に高島は苦笑いを浮かべて、また箸を進めた。
「ここで寝るなよ」
「…わかってる」
「ほぼ寝てるだろ」
「寝てない!」
目が閉じかけている季蛍だけど、なぜか寝室には行こうとしない。
「ついて行くから」
「……いい」
「寝るまでいてやる」
「だからいい…。」
…断固として拒否。