__「じゃあ仕事行くからね。今日は寝てて」



「…わかった」






「どうしてもの時は飲んでもいいから」




市販の薬をテーブルに置くと、陽は頷いて視線を逸らした。





「はーる」




「…ん。いってらっしゃい」




「泣かないの…」








腰を低くして覗き込めば、頬に涙が伝う。




「寝てれば熱くらい下がるから。夜は何か作ってやる」






体調不良を隠そうとするそんな陽も俺にとっては愛おしくて、優しく抱きしめてやる。



「行ってくるね。なるべく早く帰るから」