もちろん手助けもして、洗い終わった体をタオルで包んで拭いてやる。
「あっちで着替える!」
「じゃあ持って。…いいよ、オッケー」
着替えを持ってパタパタリビングへ走っていく夏来を追うと、咳を繰り返して座り込んでいた。
「早く着替えないと風邪引くよ」
「もう引いてるもん」
「…はいはい、酷くなるから」
細かいところまで まったく誰に似たんだか。
着替えも手伝ってやったところで、キッチンから足音が聞こえてきた。
「お風呂入った?」
様子を見に来た季蛍と目が合うと、顔色がどんどん曇っていくのがわかる。
「え、待って…?なに?」
驚く季蛍に抱きついていく夏来。
季蛍も抱き返しながら、きょとんとした顔で俺のことを見ている。
「…濡れすぎなんだけど」
若干怒気を含んだ声に、ただ苦笑いしか返せない。
「あはは、ごめーん」
「信じらんない…!夏来となにしてたの~?」
結局服をびしょびしょにして戻ってきた俺に対して、季蛍は驚きを隠せないらしい。
「え?蒼もお風呂入ったの?」
「見てただけ」
「……。」
「やぁね、パパ」
季蛍に抱きしめられている夏来も、頷きながら笑っていた。
「シャワー ばーって掛けてきたの」
「パパ?」
「仕返しって!」
「…小学生じゃないんだから」
呆れた様子の季蛍も、最後は可笑しそうに笑っていた。


