家に帰ると、季蛍はすぐに夕飯の準備をしにキッチンへ行った。
「ひとりで入る!」
最近1人で何でもかんでもしたがる夏来は、お風呂も自分で入りたいと言うらしい。
さすがに放っておく訳にはいかず、着替えを持っていってお風呂場の前で見ててやる。
「うふふ」
機嫌が良さそうにお風呂場へ向かうのも、季蛍曰く俺が付き添うのは久しぶりだかららしい。
酷い咳は相変わらず続くけど、一生懸命洋服を自分で脱ぐ姿は嬉しかった。
「そこで見ててね?」
「うん、ここにいるよ」
お風呂場の扉を開けて、その前で見ててやることにした。
「行かないでね?」
「行かないよ」
「…じぶんでやるから!」
「頑張って」
小さな手で石鹸を掴む姿は、やっぱりちょっとキュンとする。


