病院を出て駐車場へ向かう途中、突然夏来がくるりと後ろを向いた。
何かと思えば季蛍と握っていた右手を俺の右手に引っ張ってきて、
「繋いで」
と無理矢理引っ張ってくる。
「え?俺と季蛍が手繋ぐの?」
夏来の行動に思わずそんな声が出て、夏来は何度も頷いた。
「2人が繋ぐの」
『いや、夏来は真ん中でしょ?』
と言いかけた時、季蛍にぎゅっと右手を握られる。
「んふふ。ありがと、夏来」
…って、季蛍。
何の戸惑いもなく手を握ってきた季蛍に、変な苦笑いが浮かぶ。
「いや、季蛍…おかしいから」
「そんなに私と手繋ぎたくないの?」
「そういうんじゃないだろ…」
「いいじゃん、夏来が繋いでほしいって言ってるんだから」
「……。」


