他愛もない話を続ける中で 陽さんがぽろぽろといろんな不安を季蛍に打ち明けていくと、隣で話を聞いている港も何とも言えない表情になった。
話す陽さんの話をじっと聞いていた季蛍は、時々頷きながら そして話に賛同しながら 陽さんの気持ちにそっと寄り添っている。
「ほら、港にも迷惑かかるから」
今さっきのことも含めて体調のことを話した陽さんが目を伏せると、季蛍が何かを言いかけた。
と同時に電話の着信音が鳴った。
「…ごめん、病院だ」
携帯電話を持って店を出ていく季蛍を目で追った陽さんは、
「季蛍ちゃんも忙しいもんね」
と言って、無理矢理浮かべた笑顔を見せた。


