「…陽は?」



サンドイッチをノロノロと口に運ぶ季蛍の前で、陽さんはさっきから飲み物にしか手をつけない。




「いらない…」




港に向かってそう呟く陽さんを見て、港もなんとも言えない表情を浮かべた。




「わかった」



優しく返事をする港は、テンションの下がった陽さんの髪を一度撫でて




「陽ね?季蛍さんと会うのずっと楽しみにしてたんだ」



と言って季蛍に向かっても優しく笑った。




「ふふ、私もです」



「朝から張り切って朝ごはん作ってくれてね?午後季蛍さんと会えるから余計に…」



「だってあれは本当に港の為に…!」





慌てて付け加える陽さんに、港も季蛍もクスクス笑って






「俺のため?ありがと」





そう言ってまた髪を撫でた。







「陽も朝食べてないから…昼は食べれば?」




港が小さな声で陽さんにそう言うけど、陽さんは首を振るだけ。