ようやくベッドから体を起こして寝室を出ると、リビングのテーブルには丁寧に食事が並べられている。




「あ、おはよー」



食器を並べながら向けられる陽の笑顔はふわふわしていて、下から見上げるように俺を見つめるそんな陽が愛しい。







「なに?そんなに見つめて」



「ん、いや…別に?」




「……私なんかついてる?」




不思議そうに見上げてくる陽に首を振って、髪を撫でてやった。



「何でもない。ただ見てたいだけ」




「何それ…」





呆れたようにため息をついた陽だけど、「ふふふ」って笑う声は聞き逃さなかった。