寝室に流れ込んでくるいい香り。



家だ、って実感する陽が作る食事の匂いがする。







さっきまで俺の隣で手を握ったり触れたりして、楽しそうにしていた陽がもういない。





眠っていると思っている俺の手を握ったり 満面の笑みを浮かべて隣にくっついている陽を側に、俺もよく目を閉じていられたな、と思う。







甘くて優しい匂いが漂ってきて、思わず小さなため息が出た。




美味しい匂いがする…。