「起きてた…の?」



「起こしたつもりじゃないの?あんな触ってたくせに」



ふふふ、と笑ってくれる港だけど。



「ちが……ごめ、」




慌てて港と距離をとろうとすれば、腕を掴まれて引き戻される。





「もーちょっと寝よ」





温かくて大好きなその手が頭に回されて、そっと胸に身を預けた。





「今更距離とるなんてナシ。あんだけ触っといて」






クスクス笑う港に、「ごめん」と呟けば




「怒ってるわけじゃないんだけど?」




と肩までぎゅっと包まれた。





その心地よい温もりを感じながら、また眠りに落ちてしまった。