ブツブツ文句を呟く季蛍と診察室の目の前まで来ると、後ろから声を掛けられた。




「おはようございまーす」




緊張している季蛍の様子を悟ったのか、季蛍の髪をクシャクシャに撫でながら「おはよ」と声をかけるのは、もちろん高島で。





そんな高島に、季蛍は強ばった表情を向ける。




「久しぶりだっけ?」



高島がそう問いかけると、季蛍は不自然に驚いて曖昧な返事をした。





なぜそこまで緊張しているのか、俺にもよくわからない。




きっと久しぶりだから、とかそんな理由だとは思うけど。







「蒼先生についてきてもらえてよかったねぇ」




笑いながら診察室の扉を開けてくれた高島に、季蛍はちょっと膨れた顔をして中に入っていった。



「バカにしてる…」