朝から注意を聞かされて不機嫌になっているのが高島先生にも伝わったのか、白衣のポケットから取り出したあめ玉を私にくれた。 「無理すんなよ」 頭に手を置かれたと思ったら、書類を抱えてナースステーションを出て行こうとした。 「え、外来は…?」 「夜勤明け。寝てくる」 「…あぁ」 ナースステーションを出て行く高島先生の後ろ姿を眺めながら、小さなあめ玉をぎゅっと手の中で握った。 あめ玉で機嫌が直ると思ったら大間違いなんだから…。