体温計の表示を確認すると、支度を終えた季蛍が愛優の頬に手を当てた。




「学校休んでいいよ?顔赤いし」



「行きたいの…」



「気持ちはわかるけど…。目も充血してる」



「…」



「1日寝てれば楽になるから。薬も渡す」



「…いいの?パパ」



「休むならいいよ」



「…。休むのでください」




愛優の体を優しく包み込んだ季蛍が、髪をかき分けた。




「体熱いよ?しんどいでしょ」



「ううん…大丈夫」




強がりだよな、誰かさんに似て。