家にあるもので粥を作り、火を止める。
それと同時に玄関の閉まる音が聞こえたので、思わず時計を見上げた。
結構遅かったな。
リビングへ来るのを待っていたが、なかなか来ないので扉を開けた。
「季蛍?」
「あ、ただいま…」
「おかえり。遅かったね」
「それなりに忙しくて…」
膝の間に顔を埋め、微動だにしなくなる。
「ちょっと無理しすぎ」
「…そうかも。体力なくて悔しい」
冗談混じりにそう言って笑うが、本音なんだろう。
「病み上がりだから当たり前だ」
膝の裏に手を入れ、体を抱き上げた。
リビングのソファに下ろすと、服が握られている
こてんと胸に顔を埋め、「頑張る」と一言。
「お疲れさま。いまご飯用意するから」


