「早退してきた。7度6分なのにッ…」
不機嫌そうにクッションを投げてくる。
「八つ当たりするなよ、しかも俺に」
「だって…7度台で早退なんて聞いたことある?おかしいよ」
「おかしくない」
「…パパの意見でしょ、それは」
「おかしくないってのも愛優の意見だろ」
「……」
「熱があるなら尚更早く寝な」
「さっきまで寝てたから眠くない…」
「明日も学校だろ?そのままだと熱が上がって病院だよ」
「…ッ絶対行かないし」
季蛍と同じ睨み方。
本当にそっくりなんだから…。
「ね、7度6分って微熱でしょ?具合も悪くないのに何で早退なんかさせられるの…」
「だから俺に八つ当たりするなって」
体温計を差し出してため息をつくと、驚いたように顔を上げる。
「…なに?」
「測って」


