━━「あれ、季蛍は?」 医局を覗いても姿が見えず、デスクにいた高島に声をかけてみる。 「先帰っていいって言ってましたよ」 「そう、ありがとう」 「帰るんですか?」 「話する気もなさそうだし」 「声掛けたら逃げましたよ。今日は無理ですね」 「はは…そうだったんだ」 慣れに慣れた高島を見て、ふと苦笑いがこみ上げた。 「お疲れ」