お粥の付き添いを高島に代わってもらい、テーブルに夕食を準備する。
離乳食のような緩さの食事を食べさせてもらう姿は、まるで子どものようだ。
体力も戻っていないだろうから、多少の介助はいいけどな。
「思ったより食べたね」
スプーンが置かれ、中を覗く。
残りはそう多くない。
「えらい」
「…ふふ」
「はは、嬉しそう」
まんざらでもない季蛍の様子に高島が笑い、席についた。
「心配してたけど良かった、だいぶ良さそうですね」
「一時はどうなることかと思ったけど」
「だいぶしつこいですよ、今年の胃腸炎は」
「確かにね。あ、これ箸」
「ありがとうございます」