吐き下しを繰り返し、トイレと寝室を往復する深夜。
出るものはなくても、強い痛みや吐き気が襲う。
「着替えよっか、汗ひどいから」
「大丈夫…汗…ひどくない」
「ひどいよ、触って」
促されるままパジャマを手のひらで触ると、汗を含んでいた。
「脱がすよ?」
「ん…」
パジャマのボタンが外された。
温かいタオルで背中や首筋が拭われ、思わず身を捩らせる。
「ついでに測って」
脇に挟まれた体温計の表示を眺めていると、新しいパジャマが用意されていた。
両腕を通すと、ボタンを留めてくれる。
「ありがと…」
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