ベッドの中に戻ると、先生が手袋を付け替えていた。
そうして体温計を手に取り、その手が服の中へ。
「水やめとく?」
「…飲みたい」
「じゃ、一口ずつ」
ペットボトルの経口補水液が小さいコップに注がれ、体温計を挟んだ反対の手でそれを受け取った。
ほんの少量が喉に流れ込み、無事吐き気が誘発されることもなく胃の中へ。
少しだったが十分満足だ。
「もう少し寝た方がいいな」
「…いま何時ですか?」
「まだお昼」
「…」
「なに、蒼先生が恋しくなった?」
はは、と笑った彼が鳴った体温計を取り出し、表示を見て苦笑した。
「吐き気どう?落ち着いた?」
「…まだちょっとしんどいです」
「じゃ、とりあえずもう少し休憩」
毛布が掛けられた。
高熱のせいか寒気があり、それを上まで引き上げて体を少し丸くした。
「おやすみー」


