放課後。


誰もいない教室で、向井君を待つ。




ガラガラッ




「ごめん、待たせた?」



サッカーが終わったあとで、少し汗をかいているきみ。

あたしの緊張度はMAX。



「ぜっ、全然大丈夫!」

「話って、なぁに?」



あたしは、一呼吸置いて、






「すきです、付き合ってください」





しばらくの沈黙。

あぁ、振られるのかな

思った時




「いいよ」




空耳かと思うくらい小さな声でこたえてくれたきみ。


こんなふうに、あたしたちは始まった。