「っておい!なんで泣いてるんだよ?」
「だって……あたし、もう隼が好きでいてくれてないと思ってて……」
「……んなわけあるかよ……入学してずっとお前が好きだったんだ……あ」
隼は、言ってしまった、みたいな顔をしている。
「それ、ホント?!」
ニヤニヤが止まらないあたし。
「今のは、忘れて……」
耳まで真っ赤にしている隼が、珍しいというか可愛いというか。
「あたし、隼のことすき」
調子に乗って隼の耳元で囁いた。
「おまっ………覚悟しろよ」
隼は、そう言ってあたしに甘いキスを落とした。
あたしたちの、“初”が、また増えました。

