食べ終わった私達は、少し休憩をしてから後片付けを始める。


「熱っ!!」


ゴミを集めていると、バーベキューで使った網に、右腕が触れてしまった。


「お前、何やってんだよ!腕見せろ」


悠也はそう言うと、私の右腕を掴む。


「えっ?か、軽く当たっただけだし、大丈夫だよ」


私は恥ずかしくて、悠也に掴まれた腕を振り払おうとしたのだけど、


「何言ってんだよ。ほら、さっさと冷やしに行くぞ」


私が振り払わないように、悠也はぎゅっと私の腕を掴み、そのまま洗い場に向かった。


「大丈夫か?」


悠也は私の右腕を水で冷やしながら聞く。


「大丈夫だよ。軽く触れただけだし。悠也、心配し過ぎだって!」


私は掴まれていない左手で悠也の肩をポンポンっと叩く。

ちょっと当たっただけで、本当に大丈夫なんだけど。

悠也が心配してくれた事が嬉しかった。

悠也にとっては、何でもない事だろうけど。


ねぇ、悠也?

他の女の子でも、そんな風に優しくするの?

それとも……

私、だから?