私と綺那は仲良くなり、入学式の後からも、ずっと一緒にいた。

そして、悠也と陽輝も、西野くんと仲良くなったみたいで。

私と悠也と陽輝が仲良いのと、私と悠也の席が隣なのもあって、私と綺那、悠也と陽輝、西野くんの五人は自然と仲良くなり、だいたいいつも一緒にいる。

西野くんの事も、苗字で呼んでいたけど、仲良くなり“てっちゃん”と呼ぶようになった。


いつも一緒にいる私達。

だから、周りの女の子達が


「いつも一緒にいて、羨ましいよね」


と、ひそひそと話しているのが聞こえたりしていた。

それは、悪口って感じじゃなく、普通に羨ましいって感じだけど。

まぁ、それもあって、私は周りを気にして余計に声を掛けられないでいた。


「“でも”って……。奈緒って悠也の事となると、極端に消極的になるよね」


……そうだと思う。


みんなの前では、笑顔で明るくいたい私。

それに、私は結構なんでもはっきり物事を言う方だと思う。

だから、


「思った事ははっきり言うし、サバサバしていて話しやすい」


周りの子達からはそう言われている。

“話しやすい”と思ってもらえるのは嬉しい。

だから、綺那以外の女の子達とも普通に話すし、仲良い。

好意的に思ってもらえているから、悠也達と話していても、“羨ましい”と思われても、悪意を向けられる事はない。

それはいいんだけど……