ずっと好きだったんだよ

「あぁ。まぁ、そうなんだけど……。早く帰れたから、迎えに来た」


そう言って、悠也はチラっと私の隣にいる綺那を見る。

その視線をたどって私も綺那を見る。

綺那は私の視線に気付き、


「不安になってる事、ちゃんと悠也に話しなよ」


そう耳元で囁き、にこっと笑う。


「うん」


私が頷くと、綺那は「不安になる事なんて、何もないのに」とボソッと呟く。


「何?」


綺那の言葉を聞き取れなかった私は聞き返すが、


「ううん、何でもない。ほらっ、悠也待ってるんだから、早く帰りな」


そう言って、私の背中を押す。


「綺那、ありがとう」


悠也はそう言うと、私の手を取り、「帰ろう」と歩き出す。


「ねぇ、悠也。何で私達がいる店がわかったの?」


今日、綺那とご飯を食べる事はメールで伝えていたけど、お店の場所までは伝えていない。


「あぁ、綺那から連絡もらったから」

「えっ?いつ?」

「奈緒とご飯を食べている時じゃないかな?」


いつの間に綺那は悠也に連絡をしたんだろう?

多分、私が“悠也は今でも栞の事が好きなのかな?”と、不安な気持ちを話したから、綺那は心配して、悠也に連絡をしてくれたのだろう。

でなければ、きっと私は悠也にこの不安な気持ちを話さなかっただろうから。