「あっ、そうだ。婚姻届を出す日、何で七夕にこだわっていたんだ?」


悠也に「いつ籍を入れる?」と聞かれた時、私は「七夕の日に、籍を入れたい」と言った。

悠也は「付き合った日とか、どっちかの誕生日に籍を入れるか?」って言っていたけど。

でも、私は「七夕がいい!」と言ったんだ。


「七夕って、織り姫さまと彦星さまが一年に一度会える日なんだよ?」

「えっ?だから?」


悠也は“意味がわからない”という顔をする。


「だって、そんな素敵な日を悠也との結婚記念日にしたいなって思っただけなんだけど……」


って、私は言いながら、“ちょっと子供っぽ過ぎたかな?”なんて思い始めて、だんだん声が小さくなっていく。


「奈緒は可愛いな」


悠也は、フッと笑って、


「そんな奈緒が好きだよ」


そう言って、悠也はまた優しくキスをした。


「私も悠也の事、大好きだよ」


私は悠也の腕の中から、悠也を見上げ笑顔でそう言った。


ねぇ、悠也。

これからも、仲良く、そして、ずっと一緒にいようね。



【End】