「本当はクリスマスプレゼントに二人で住む部屋の鍵を渡したかったんだけどな。でも、これからずっと一緒に住む部屋だから……。だから、奈緒と二人でちゃんと探したいなって思って」


えっ?

今、“これからずっと一緒に住む部屋”って言った?

もしかして……

もしかして、それって……


私が緊張して黙っていると、


「奈緒……。俺と結婚して下さい」


悠也は小さなビロードの箱を差し出す。


“ずっと一緒にいたい”

そう思っていた相手からの嬉しい言葉に、自然と涙が溢れる。

そして、


「はい」


私は頷き、小さなビロードの箱を受け取った。


「奈緒、開けてみて」

「うん」


私は嬉しさで震える手で、その小さなビロードの箱を開けた。

その箱の中にあったのは、中心にはピンクダイヤで、その左下には中心のピンクダイヤより少し小さめのダイヤが二つ付いている指輪だった。


「悠也……、これ……」


それはすごく綺麗に輝いている。