ずっと好きだったんだよ

言うんじゃなかったな……


自分が言ってしまった事なのに、それが事実で落ち込んでしまった。


「何でそうなるんだよ」


落ち着いた悠也が私を見る。


「えっ?違った?栞と雰囲気が似ていたから、“もしかして?”って思っただけなんだけど」

「はぁ……。まぁ、昔は好きだったけど、でも七海の性格って、栞とは全く違うよ。どっちかっていうと、七海は奈緒と似ているかも」


「うん、そうだ」と悠也は一人納得しながら、頷いていた。


「えっ?私?」


まさか私に似ているなんて言われるとは思っていなかったから、驚く。


「あぁ。性格は奈緒と似ていると思うよ。なぁ、奈緒……。もしかして、七海と栞の雰囲気が似ているから、栞みたいなヤツが俺のタイプだなんて思ってない?」


そう言いながら、悠也は左腕をベッドの上に置き、私の方に身体を向ける。

そして、右手を私の頬に添え、


「俺が今好きなのは、七海でも栞でもない。奈緒だ。奈緒の事が好きなんだ」


私の目をまっすぐ見つめる。


「それじゃダメか?それだけじゃ、まだ奈緒の不安はなくならない?」


悠也は私の頬を、添えている親指でそっと撫でる。