ずっと好きだったんだよ

「やっぱり家はマズイよな……」


そう言う悠也は苦笑いになりながら、「どうしようかな……」と呟く。


私と悠也は友達。

だから、悠也の部屋に行ったからといって何かがあるわけじゃない。

まぁ、“男の人の部屋に行く”という事だけど、別に悠也に何かをされるかもしれない、とは思っていない。

だったら、行っても大丈夫だよね?

悠也は今、一人暮らしをしている。

中学生の頃、悠也の実家には、萌実と陽輝と一緒に遊びに行った事がある。

だけど、悠也が一人暮らしをしてからは、部屋に行った事はない。

だから、悠也が今どんな部屋に住んでいるのか、興味はあった。

まぁ、その頃は、悠也の事が好きだったから、好きな人の事を知りたいって思っていたんだけど。


私達は友達。

だから、友達の部屋に行くだけだよね?

なら、行っても大丈夫だよね?


「……悠也ん家、行く」


さっきからずっと緊張している私は、小さな声でそう言った。

悠也の様子がいつもと違うのは気になるけど、私は“友達の家に遊びに行くんだ”と言い聞かし、行く事に決めたんだ。