ずっと好きだったんだよ

悠也と栞が、別れた?

それって、もしかして……

いや、もしかしなくても……


「わ、たしの……せい……?」


私はサークルの旅行の時の出来事が頭を過った。

悠也と栞の二人を見るのは、確かに辛かった。

二人が付き合っても、私は悠也の事を諦められなかった。

それはそうなんだけど……

“二人を別れさせたい”なんて思った事はない。

ただ、あの夏の旅行の時は、栞の言葉にムカついていろいろ言っちゃったけど。


私がボソッと呟くと、みんなの視線が私に集まる。


「違うよ。奈緒は栞に“俺とちゃんと話せ”って言ってくれただけだろ?」


悠也は優しくそう言ってくれたけど。


「でも……。でも、私のせいじゃん……」


でも……

悠也の表情は、すごく辛そう。

今でも“栞の事が好き”だと伝わってくる。


私には櫂がいる。

櫂の事を好きになる。


そう思っていたのに……

辛そうな悠也を見て、胸が苦しくなる。