「奈緒ー!久しぶりー!」


みんなのいるテーブルに案内されると、綺那が私に向かって手を振る。


「綺那、久しぶりー!」


私達は久しぶりの再会を喜んでいた。

と言っても、高校を卒業してから半年位しか経ってないけど。

でも、綺那とは連絡を取っていたけど、なかなか会えないでいたから、こうやって会えた事が嬉しい。

陽輝やてっちゃん、それに悠也とは卒業してから会ってない、というか連絡すら取っていなかったけど。

席についてから私が頼んだグレープフルーツジュースが運ばれてきたのを見て、


「これでみんな揃ったという事で……、久々の再会にかんぱーい!!」


てっちゃんが音頭を取り乾杯をする。

そして、私達はご飯を食べながら、それぞれの近況を話したりしていると、


「悠也、なんで松下さんと別れたんだよ。陽輝もいつの間にか彼女と別れてるしさー」


てっちゃんの声が聞こえた。


えっ……?


陽輝と萌実が別れたっていうのは、短大に入ってすぐくらいに萌実から聞いていた。

別れた理由は、萌実の誤解だったけど。

陽輝が私の事をずっと心配をしてくれていたから、萌実は“本当は、陽輝は私の事が好きなんじゃないか”って思っていたみたいで……

それが萌実の勘違いだって事はわかったみたいだけど、二人がよりを戻す事はなかった。


それよりも……