はぁぁぁっ!?

何で、私が疑われているの!?


「何言って……」

「奈緒、悠也の事、ずっと好きだったじゃない!だから、高校卒業して私にバレないからって、悠也と会っているんでしょ!!」


栞は私の言葉を遮り、そんな事を言った。


だーかーら!

何、わけのわからない事を言ってんのよ!!


だけど、栞の周りにいた先輩達は、私が悠也の浮気相手だと決めつけているような目で私を見てくる。

唯一、救いなのが、そのテーブルにいるめぐちゃんだけは、おかしな事を言う栞を止めようとしていた。

でも、私は、栞の発言と先輩達の視線に、ますます苛立ってくる。


「栞。何を勝手に勘違いして決め付けているの?確かに、私は悠也の事が好きだったよ。好きだったけど、昔も今も悠也は友達。それに、私、高校を卒業してから悠也と会ってないし、連絡も取ってない。なんなら、今から悠也に電話して聞く?それとも陽輝に聞く?陽輝も悠也と同じ大学なんだし、陽輝なら、今、悠也が何をしているのか、何で栞に会わないのか、知ってんじゃない?」


あまりにもイライラしていた私は、早口でまくし立てた。


「気になるなら、直接、悠也に聞きなよ!人を疑う前に、ちゃんと悠也と話しな!!」


黙ってしまった栞にそれだけ言うと


「部屋に戻る」


そう言って、私はレストランを出た。


部屋に戻った私は、ベッドにダイブした。


ムカつく。


友達の事を悪く言われてムカついたのか、今もまだ悠也の事が好きだからムカついたのか……

私にはわからなかった。