それからの私は、ますます自分を作るようになった。

だって、綺那や陽輝、それに萌実にてっちゃん。

私の気持ちを知る四人に心配をかけたくなかったから。

自分を作り続けている私は、毎日に疲れてきていた。





それから月日は経ち、2年の3学期――…


この頃になると、悠也と栞が一緒にいる所を見ても、前みたいに泣きそうになる事はなかった。

きっとその光景に慣れてきたのだろう。

でも、私の心の中は

“今もまだ悠也の事が好き”

そう、ずっと想い続けている。

でも、私の頭の中では

“悠也の事を好きでいても、どうしようもない”

“悠也には彼女がいるのだから”

“いい加減、悠也の事を諦めなきゃ……”

ずっとグルグルと回っていた。


それでも諦められない私。

気持ちが頭についていかず、自分が嫌になる事もあった。

だけど、もうすぐ私達は3年になる。

という事は、クラス替えがある。

悠也や栞とクラスが離れられたら、私も悠也の事を忘れられるかもしれない。

そうなると、会うのは部活の時だけ。

同じバスケ部だし、男女一緒にコートを使う事もあるけど、一応、男女別れて部活をしている。

だから、悠也と一緒にいる時間は少ない。

一緒に高校最後の思い出を作りたかった。

だけど、離れた方が悠也の事を忘れられる。

きっと諦められる。


私は、そう思っていた――…