すれ違い*Pure Love《1》






急いで階段を駆け上がり教室に着くと、そこに弓菜はいなくて。


広がっていたのは、あの日と同じ静かな教室。


彼に恋した、あの日と同じ寂しい教室。


そこに彼がいないことが、私の失恋を決定づけていた。


だから…


だから、私はまたあの席に座った。


窓際、前から4番目。


あの日私が泣いていた席。


あの日私が彼に恋した席…


ここで泣いたら、今井クンはまた来てくれるかな?


隣の席に座って、ずっとずっと傍にいてくれるかな?


そんなことを考えながら、私は窓の外を見下ろした。


そこに彼がいるはずないと知っていながら。


あの日と同じように、隣の席のイスを後ろに引いておいた。


彼が来るはずなどないのに…