♪〜♪〜
静かな部屋に響いた着信音に、私は思わず飛び起きた。
着信 弓菜
あわてて開いた携帯のディスプレイにはそう表示されていた。
早退したから心配してくれたのかな?
そう思いながら通話ボタンを押す。
「もしもし?」
『あ、梨々?』
「うん。」
電話に出ると耳に入ったのは少し慌てた様子の弓菜の声。
どうしたんだろう…?
そう思いながら耳をすませて弓菜の返事を待つ。
『あのさ、今暇だったらすぐに学校来てくんない?教室で待ってるから。じゃあね。』
ツゥー ツゥー ツゥー
私の返事を聞くこともせず一方的にきられた電話に、少しイラつきながらも、私は携帯をポケットに突っ込んで立ち上がった。
イスの背もたれに雑にかけられたコートを手に持ち、小走りに玄関を飛び出した。

