「あのさ、俺……」 そう言いかけて高野は俯いた。 「何?」 俺がそう言うと、高野は決意したように話しだした。 「俺さ、瀬川にアレ渡すけど、別にいいよな?」 「えっ?それって……」 アレって、ホワイトデーのアレだよな…? 高野が言いだした飴のことだよな? 本命にあげるって… あれっ? 頭が上手く働いてくれない。 そんな俺を見てフッと笑うと、高野はまた口を開いた。 「義理チョコのお返し。」 義理って言葉にホッとした。 何だ、またからかわれたのか。 そう思ってすっかり安心していた。