『おや、京太
今日も抱かれに来たんですか?』

陸翔のそんな台詞には
とっくの昔に慣れた。

『そうだとしたらどうなんだよ?』

俺の言葉を合図に陸翔は
保健室の鍵をかけた。

『あまり、可愛いこと
言わないで下さい。
貴方は僕の理性を
吹っ飛ばしたいんですか?』

それはそれで嬉しかったりする。

今日は自分で脱ぐことにした。

『陸翔』

少し甘えた声を出しながら
全て脱ぎ、抱きついた。

『本当に貴方って人は……』

付き合いだしのは去年で
告白は意外にも陸翔からだった。

話ながら脱いだのだろう。

いつの間にか陸翔の素肌を感じていた。

抱き締められている安心感と
この肌を感じられるのが自分だけだと
思うだけで優越感に浸れる。

『今日は加減
できないかも知れませんね』

今日はじゃなくて、
今日もだろうと内心で苦笑する。

『いい、陸翔の好きなように
俺を抱いて、壊して……』

普段の俺なら言わないだろう台詞。

一応、学校一のモテ男と
言われるだけあり、女子からの
告白も日に三回はある。

だけど、生憎、俺は陸翔しか
興味がなく、抱かれる方が好きだ。

『では、そうさせていただきます』

抱き締めていた身体を一旦離した。

『んぁっ、はぁん……
陸翔、陸翔……』

ぁ~ヤバい。気持ち良すぎる。

散々啼かされ、目が覚めると
外は夕日が沈みかけていた。

いてて、何回シたんだか……

『目が覚めたんですね。

流石にヤり過ぎました』

その言葉からして
二回、三回じゃないことはわかった。

陸翔の好きにしていいと
言ったのは俺だし、別にいいけどね。

『俺は陸翔に
抱かれるのが好きなんだ』

まぁ、陸翔になら何されてもいいけど。

犯罪じゃなきゃ何でも
言うことを聞くだろう。

監禁だろうと自慰だろうと……

『ですから、
そういうことを言わないで下さい』

ギュッと抱き締めらて幸せだ。

だが、このことがクラスにバレ、
俺がイジメに遭うのは
数週間後のことだった。

まぁ、それも一日で終了するけど……

何故かって?

それは、陸翔が辞表を出したから。