席替えをして隣になった。

隣の席になったのも何かの縁だ、と思い話しかけてみた。


「隣の席の皆川です。よろしく。」


彼女は何も言わず、
ペコリと座りながら深く顔を下げ、
顔も合わせずに席を立ち走り去っていった。

やっぱり俺は…。

「おーい、みーなーがーわー!」

こいつは瀬戸川。

俺の幼なじみで、クラスのムードメーカーだ。

「お前…やっぱり顔が怖いぞー!」

俺のコンプレックスを笑いながら言ってくる…。

でもそのせいか、他人に言われても少し傷つくだけで済むようになった。

「わかりきってることだから…それよりも、帰りにシュークリーム食べて帰ろうぜ」



「そんな顔でシュークリームが好きって女子にばれたら絶対モテるよー」


またこいつは、からかいやがって…。

「はいはい、そんなのでモテてたら苦労はしねえよ」



「でも、よく見るとお前イケメンなんだぞー、もったいないぞー」



はあ…。
これは妥協しないと終わらない会話になりそうだ。

「はいはい。そうですね。」