「たまに雛那にご飯を持たせるわ。
それくらいだったらいいかしら?」
「それは…」
海斗が言葉に詰まる。
その原因は…お兄ちゃん。
「…………それだけなら」
「和哉の許可も降りたので雛那に持たせるわね」
「お願いします」
「海斗っ!
雛那を送ってこいよ」
「了解」
お兄ちゃん。
その心配はいらないよ。
だって海斗はいっつも私を送ってくれるんだから。
「ほらみんな食べて。
まだまだ沢山あるのよー」
ご飯は少し減っただけ。
私達はお母さんが作ってくれたご飯を残さず全部食べた。
帰り…
玄関まで送っていった海斗が教えてくれた。
「またしばらく会えないんだ」
正直寂しい。
けど大丈夫だよ。
「電話するね!」
「いつでもいいからね」
海斗との連絡の取り方は沢山ある。
だから大丈夫だよ。
この時にはもう海斗と過ごせる時間が半分も無かった。
早く気付いていたら何か変わっていた?



