海斗は少し驚いた様子で箸が止まっていたが、意味を理解したのか箸を置いて私の頭を撫でてくれた。
「えらい、えらい」
私の顔は見る見るうちに真っ赤。
みんなの前で…
「こらー海斗!
雛那から離れろ」
私の隣に座っている海斗を離したいのか
お兄ちゃんが少し離れた場所から騒いでいるけど
「和哉っ!ご飯食べなさい」
お母さんに怒られた。
お兄ちゃんはお母さんに敵わない。
「海斗、おいしい?」
「ん?おいしいよ。
雛那ちゃんは毎日こんなおいしいご飯を食べているんだね。
……………羨ましいよ」
海斗のそんな言葉が聞こえたのかお母さんがいち早く反応した。
「たしか海斗君は1人暮らしよね…
たまに雛那を貸し出すわよ」



