〜直音side〜

イヤフォンを付けて目を閉じてたら、なんか視線を感じて、顔をあげた。

そこにいた。

見つけた、と思った。


少し長い黒髪に、化粧っ気のない綺麗な白い肌。
何より目を引くのはその身長。
170…位か?
手脚が細くて長い。


目が、逸らせない。
なんでだ?

「ゆず?」

隣にいる小さく、まぁ、世に言う可愛い系の女子が彼女を『ゆず』と呼んだ。


…ゆず。
雰囲気とゆーか、なんとゆーか、合ってる名前だなと思った。