「海だー!」
広がる海に声を上げる。
人の多さに、少しドキドキしながらも、久しぶりの海にワクワクもする。
「まさか梨乃が海に行く気になるなんてな」
「あ、うん。楽しむこと諦めたくなくて」
「そうか」
亘が優しく笑ってくれる。
亘にもたくさん心配かけてるんだね。
「で、彼は?」
「あ、うん」
楓くんは、誘ったら渋々と言った感じだったけど来てくれると言ってくれた。
どういう風の吹き回しなんだろうか。
でも、嬉しい。
そのおかげで、楓くんの携帯の番号も知ることができたし。
携帯を確認したけど連絡は来ていない。
「ここで待ち合わせなんだけど」
きょろきょろと辺りを見渡す。


