中学3年生の頃。
高校受験も終わって、開放感に浸って少し帰りが遅くなった時。
私は、男の人に路地裏に連れ込まれ襲われた。
幸い、最後の最後で人が来て助けられ、一応は未遂で終わったけど・・・。
その時の恐怖で私は男の人が全般受け付けなくなった。
それは、仲のよかった亘でさえも。
男だというだけで、心拍数は上がり、恐怖が蘇る。
当時は本当に、辛かった。
でも、最近はこうして亘とは話せるくらいにはなってきた。
他の男の人も、少し怖いけど、離れて会話するくらいは平気になったし。
少しずつ、よくなっていってるって自分でもわかる。
いつまでも、怖がっていたらダメだって思うから。
「屋上で食べてたのか?」
「うん」
「でも、そろそろ場所考えないと、夏になると屋上は暑くて無理だろ」
「あ―・・・そうだね。場所変えなきゃ」
今は6月。
もうすぐ夏がやってくる。


